アトピー性皮膚炎とは

アトピ−性皮膚炎という病名は1960年にアメリカのザルツバーガー という有名な医師が
日本に初めて紹介した病気で、
それまで日本ではあまり問題視されていない病気でした。
現在でもこの病気については治療の基準がはっきりせず、
治療法も統一されていません。
従ってそれぞれの病院でも混乱があります。
ある先生は「アトピ−性皮膚炎は全て
食事アレルギーだから蛋白質を
全て除去するところから治療を始める」といっています。
また「アトピ−性皮膚炎は大きくなれば治るのだから、 対症的にステロイドホルモン
(副腎皮質ホルモン)の外用剤(軟膏・クリーム類)を
塗っていれば良い」といいます。
「アトピ−性皮膚炎は全て食事アレルギー」
と決めつけるのは少し安易すぎると思いますし、
「ステロイドホルモンの外用剤
を塗っていれば良い」と言うのも、副作用の心配が残ります。
ステロイドホルモンは決して悪い薬ではありません。
ステロイドホルモンにも弱い物から
強い物まで何段階にも分かれて
たくさんの種類があります。ですから、どの程度の強さか、
薬を使う頻度など
親切、丁寧に教えてくれ、こちらの質問にも対応してくれる医者を選びましょう。

アトピ−性皮膚炎は“かゆみ”が強い慢性しっしんの一種で、特有の“ボロ (発疹)が
反復してあらわれるのが特徴です。“あかみ”が消えても、
ザラザラして乾燥した皮膚が常にみられます。
 アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は、これを保護する油(皮脂)や
角質層に問題があり、
健康な人に比べ汚れ易く、バイ菌やウイルスに
対して抵抗力が低下しているばかりか、
いろいろな刺激に敏感になっています。
 アトピー性皮膚炎の原因は、皮膚の異常ばかりでなく、
食物やダニなどの
アレルギーが関係していることもあります。またカサカサした皮膚からは
いろいろなものが体の中に入り、アレルギーを作り出し、皮膚炎を
治りにくくする可能性があります。
 皮膚炎の元になるアレルゲンをできるだけ排除しなければなりません。

 そのアレルゲンの1つにシャンプー、石鹸、保湿クリーム
などに含まれる添加剤
(厚生省指定成分)などが含まれます。
ですから、私共は無添加の物にこだわります。 
日常生活における皮膚炎を悪くしないための注意 1.スキンケア  アトピーの方はもともと、
外界から身体を保護する皮膚表面を覆っている薄い膜、
皮脂膜を作る力が弱まっています。
スキンケアの目的は皮膚にとって望ましい状態を
作ってあげるということです。皮膚を清潔に保ち、
刺激を与えないように保護し、
不足しやすい成分(水分、油分)を補うことが大切なポイントとなります。
皮膚の健康状態を
維持すること、管理することがスキンケアの大きな役割ともいわれています。

(1) 皮膚を清潔に保つ
 皮膚には古くなった角質や、外部からのほこりなどのアレルゲンが付着します。
こうした汚れを入浴やシャワーで洗い流すことは皮膚の健全な生理機能を保つ上での第一歩です。
 
しかし、皮膚機能が正常でないときは、皮脂膜の生成が不十分で、必要な皮脂膜を取り除きすぎると、

皮脂膜の生成が遅れ、皮膚が乾燥し、過敏状態が長く続き、刺激を受けやすくなります。
 したがって、おだやかな洗浄力で汚れだけを落とし、必要なうるおいは残すような洗浄剤が必要です。
(2) 皮膚の乾燥を防ぐ
 せっかく入浴して、清潔にしても、入浴後のお手入れ不足では、
効果は半減!
 はじめはツルツルの肌でも、しばらくすると肌は乾燥して、つっぱったりカサカサ
したりしてきます。
安全性の高いローションやクリームを使って、皮膚に適度な水分を与え、
保湿・保護をして乾燥を防ぎましょう。 寒い時期は熱いお風呂に入って、
温まってすぐにお布団に入りたい気がします。
しかし、そうするとよけいに痒くなり、
夜中に掻いたりして症状を悪化させます。
ちょっと温めのお湯(38〜40℃で鎮静作用もあります)
に入って、入浴後はしっかりと
お手入れをしてからやすむようにしましょう。  アトピー性皮膚炎の
患者さんの皮膚はとくに汚れやすいので、
健康な子供よりもていねいに無添加、無刺激の
ビバニーズ、
モイスチャーシャンプー(シャンプーと掲げていますが、 ボディシャンプーとして
使っていただいても、何ら問題はありません。)
を使って洗い、汗やあか・汚れを取り除いてください。
その後、丁寧によくすすぎましょう。また、ナイロンの
タワシやタオル、ゴワゴワのタオルのように皮膚の刺激が
強いものは避けなければなりません。
 風呂上がりの『水かぶり』は夜のかゆみの予防になります。  
乾燥皮膚(カサカサした皮膚)は放置しないで、
保湿クリーム(次にご紹介するゲルクリーム)を塗り、
いつもしっとりした皮膚にしておきましょう。こんな注意が
皮膚炎やアレルギーの広がりを予防します。
ぬり薬は、出てしまったしっしんにはどうしても必要です。 ぬり薬のぬり方、選び方は医師の指示に
したがうべきであり、
そのためには定期的に受診しなければなりません。 用い方を誤ると
治らないばかりか、副作用に悩まねばならないことになります。


[臨床効果によるステロイド外用剤の分類] 分類
 分類
一般名
商品名
最も強い
プロピオン酸クロベタゾール(0.05%)
酢酸ジフロラゾン(0.05%)
デルモベート
ジフラール・ダイアコート  
たいへん強い
ブデソニド(0.05%)
フルオシノニド(0.05%)
ジプロピオン酸ベタメタゾン(0.064%)
ジフルプレドナート(0.05%)
アムシノニド(0.1%)
吉草酸ジフルコルトロン(0.1%)
酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(0.1%)
プロピオン酸デキサメタゾン(0.1%) 
ブデソン
トプシム・シマロン
リンデロンDP
マイザー
ビスダーム
ネリゾナ・テクスメンテン
パンデル
メサデルム 
強い 
ハルシノニド(0.1%)
吉草酸デキサメタゾン(0.12%)
吉草酸ベタメタゾン(0.12%)
プロピオン酸ベクロメタゾン(0.025%)
フルオシノロンアセトニド(0.025%) 
アドコルチン
ボアラ・ザルックス
リンデロンV・ベトネベート
プロパデルム
フルコート 
中間 
吉草酸酢酸プレドニゾロン(0.3%)
トリアムシノロンアセトニド(0.1%)
ピバル酸フルメタゾン(0.02%)
酪酸クロベタゾン(0.05%)
酪酸ヒドロコルチゾン(0.1%)
デキサメタゾン(0.1%)
プロピオン酸アルクロメタゾン(0.1%) 
リドメックス
レダコート・ケナコルトA
ロコルテン
キンダベート
ロコイド
オルガドロン・デカダーム
アルメタ 
弱い 
プレドニゾロン(0.5%)
酢酸ヒドロコルチゾン(1%) 
プレドニゾロン
コルテス 


大切なのは、薬だけに頼るのではなく、規則正しい日常生活と、 できるだけ皮膚に
負担をかけないスキンケアを毎日、心掛けることが、重要です。
そのために、皮膚炎の元になる
アレルゲンである厚生省指定成分を含まない
無添加のシャンプー、石鹸、保湿クリームを
提案しております。


2.環境整備  チリダニのアレルギーや、カビのアレルギー、時には ペットのアレルギーが
関与する皮膚炎がありますので、
これらの対策は忘れてはなりません。  
直接接触するふとんの手入れはとくに念入りに行いましょう。
ダニやカビ対策の基本は
換気を良くすること、湿度を上げ過ぎない
(相対湿度60%以下)こと、ほこりをためやすい
条件(家具をたくさん置くこと、
じゅうたん、ソファー、ぬいぐるみなど)を極力少なくすることなどです。
 犬・猫・小鳥などのペットは、それ自身がアレルギーの原因になるばかりでなく、
ダニを増やす原因もなるので避けるべきでしょう。

また、鉢植えの
観葉植物などは湿度を上げるばかりか、土壌が細菌やカビの恰好な
増殖場所になるので、室内では極力ひかえることも必要です。


3.食生活の改善  食後間もなくでるじんましん、腹痛、ショックなど重い 症状を引き起こす
食物は、徹底的に除去することが必要です。
しかし食後何時間もたってから“かゆみ”や
“あかみ”が
多少増す程度の症状に関しては、食事と皮膚の症状との 因果関係の確認は
極めて困難です。
 制限食については、行い方によっては身体的あるいは精神的な 悪影響も
考えられるので、あいまいな診断で実施すべきではありません。
血液の検査だけで原因が
わかるという考え方も問違っています。
「制限食が必要かどうか」、「どの程度の制限が必要か」は、
専門医の正しい診断のもとに決定されるべきです。
 食物アレルギーは、年齢が長ずるに
したがって軽快してゆくことが多いのです。
 食生活で注意すべきは栄養のバランスをとることです。
現代の食生活にみられる脂肪(とくにリノール酸)の取り過ぎは皮膚炎や
鼻炎などの炎症を
増やす原因の一つになっています。したがってリノール酸を
減らし、魚の脂肪(EPA)を食べて
バランスをとることが必要です。
油いためや揚げ物は極力少なくし、甘いものの取り過ぎ、
添加物などに対する注意も必要です。  動物性食品、野菜、魚肉のバランスをとり、
油科理を減らした
豊かな食生活を楽しむことがアレルギーの克服には必要です。
これは成人病(心筋梗塞など)予防の食生活にもつながります。


4.その他  爪を切り、手足を清潔に保ちましょう。  出来るだけ木綿素材の肌着を
用いましょう。とくに肌着の洗濯は
過剰な界面活性剤を含まないものを用い、すすぎを
ていねいに
行うことが大切です。柔軟剤も避けた方が無難です。また、新しい肌着、
シーツなどはよく水洗いしてから使いましょう。これは加工に 用いられているホルマリンを
除くためです。
 毛糸のセーターを肌に直接着たり、ごわごわしたジーンズなどを着ると、
刺激でしっしんが悪化することがあるので注意が必要です。
 “イライラ”は皮膚炎を悪くします。
清潔な環境と栄養バランスがとれた
食生活で快適な生活を送る事と無添加、無刺激の
スキンケアを
心掛けることが、がアトピー克服の近道といえます。